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実績・コラム

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文章には書き手の心が映される

2016.06.22

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職業柄、人物撮影をします。

取材後のプロフィール撮影や

インタビュー撮影。

 

 

 

初対面同士、それも

「このカメラマンに撮ってもらいたい!」

というアドバンテージのない状態なので

インタビューと同じくらい

一発勝負的な部分があります。

 

 

 

ですので、「うーーーーん」

と悩むコトも、落ち込むコトもあります。

ですが、この仕事を始めて

いつの間にか写真が好きになりました。

 

 

 

写真を始めて、プロに教わって変わったこと。

「自分の興味のあるものが増えたこと」

というより

「興味のあるものがたくさんあると気づいた」

という方が正確かな。

そして、好き・嫌い含めて

たくさんのモノに心が動いていると気がついたこと。

 

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それまでの私は

空の碧さや風の香り

沈む太陽や星月夜

路傍に咲く名も知らない花

虫や蝶

子供たちのはじける笑い声

などにそれほど関心がなかった気がします。

 

 

 

それが、カメラのレンズを向ける行為をしていくうちに

胸に迫り来るその一瞬を捉えたい

愛でる対象を切り取りたい

と思うようになりました。

そしてレンズという眼を通さない時でも

繊細に感じるようになりました。

 

 

 

写真は、嘘がつけません。

 

 

 

撮られる側がよそ行きの顔をしていることもあるし

シチュエーションを演じている時もありますから

写真は、創作といえるかもしれません。

だから

「リアルのままではないじゃないか」

と言われるかもしれません。

 

 

 

でも、撮る側の姿勢だったり心は反映されてしまいます。

 

 

 

被写体に好意を寄せているのか

尊敬を抱いているのか

敵対意識を持っているのか

意地悪い思いを秘めているのか

 

 

 

表現された写真には撮る側の心が出てしまいます。

 

 

 

そういった意味で

写真は嘘をつけないと思うのです。

 

 

 

だから、撮る側・撮られる側の

意思の疎通や想いが通じ合っている写真を見ると

そこに写っているモノの

奥に流れる想いまで感じられて

見る側の心に、温かいものが広がるのだと思います。

 

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翻って、文章も同じです。

どんな気持ちで書いているのか

隠したって繕ったって

どうしてもポロリと出てしまいます。

 

 

 

「言い負かしてやろう」と思って書いた文章は

言い負かしてやりたい気持ちで選んだ言葉ばかりが並びます。

「私だけが絶対正しいんだ」と思えば

そうした言葉を選んでいます。

 

 

 

表現する行為として

写真も文章も変わりはありません。

温かな視点で書かれた文章は

人を動かす力が宿っています。

 

 

 

あなたはどんな想いで

大切なことを伝えたいですか?