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実績・コラム

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取材は「安心して言える場」づくり

2016.06.28

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先日、聴くことのプロフェッショナルの方に話を聴いてもらう機会がありました。

 

 

「聴くことが専門」

というわけではないのですが

職業柄、相手の話を聴かないと仕事ができないのですね。

さまざまな話を聴く立場のその方は

私の話を静かに聴いていました。

 

 

的確な状況判断や

「あなたがこの選択をしたら、こうなる。こちらの選択だったらこうなる」

のような選択後の状況を

考えさせてくれることはするのですが、

驚いたことに

批判や価値観の押し付けなどは、

一切ありませんでした。

 

 

 

仮に、ご自分の見解を述べる時も

「僕なら、こう思うけどなぁ」

といった具合。

 

 

何かを言われるんじゃないか、

などと少なからず考えていた私は

徹底したその方の仕事ぶりにとてもびっくりしました。

 

 

「安心して本音を言える」

この環境を懸命に作ろうとし

それを実行されている。

その姿勢や受け入れてくれる体制に

じわじわと胸に温かいものが広がりました。

 

 

人は、「話してもいいんだ」

と安心できると、心を開きます。

 

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私はインタビューし、それを記事にする仕事もしています。

私も人の話を聴く仕事

その専門家のはしくれとも思っています。

この1年半、約200人の方にインタビューしてきました。

インタビューでも

打ち合わせの時でも、いつでも

心がけていることがあります。

 

 

知ったかぶりしない。

教えて欲しいと心の底から思う。

話してくれたことを嬉しく思う。

その方の大切にしているものを勝手にジャッジ・批判・自分の価値観にあてはめようとしない。

理解したいと思う気持ちを強くする。

胸の内を共有してくれたことへの感謝を言葉にする。

 

 

 

誰でも、自分が懸命にやっていることに対し

批判なんてされたくありません。

ましてや、

一番大事にしているコアを語るのは怖いのです。

 

 

 

「受け入れてくれるのか」

「共感してくれるのか」

「批判されるのか」

 

 

 

だから、心の奥にしまっている

「仕事や打ち込むことへの情熱」を日頃は語らない

私にはそう見えます。

 

 

 

私の取材してきた方は、

取材に慣れた方はほとんどいなく

ご自分の想いや情熱を見ず知らずの第三者に

事細かに話すこと自体が初めての方ばかりです。

 

 

 

ありがたいことに取材後、多くの方に

「話しやすかった」

「思わずいろんなことを話しちゃった」

「頭の整理になってありがとう」

など、仰っていただきます。

 

 

 

人をジャッジしない

自分の価値観を持ち込まない

とても大切だと思います。

 

 

 

まずは、心を開いていただくことが一番大切。

そこから、目的に向かって

お互いの想いや意見を出し合えばいいなぁ

と思っています。