実績・コラム
気持ちを伝えるということ
- #コラム
娘が小さいころ、私が発熱して臥せっていると
よくこう言ってきました。
「おかあさん、わたしのために早く良くなって!
おかあさんが寝ていると、さみしい」
よしよし、と頭を撫でながら内心は
「まったく、自分勝手なことを言いおってからに。。。
もう少し母をいたわる心はないのかしら。。。」
と思っていました。
最近、はたと気づきました。
これ、究極の素直な気持ちを正直に伝えているのですね。
この言葉の裏に隠されているのはこんなことじゃないでしょうか。
おかあさんと楽しい時間を過ごしたい
おかあさんに甘えたい
おかあさんに愛される実感がほしい
おかあさんに元気がないとわたしも元気がない
だから元気になってね
一緒にしあわせな時間を過ごしたいから
「わたしのために元気になって」
という表現になっている。
よくよく考えると
愛の表現そのものだったんですね。
当時のわたしは、そこまで考える余裕もなく
「熱の時ぐらいそっとしておいて」
と思っていましたが(苦笑)
今振り返ると、じわーんと心に温かいものが広がります。
大人になると、どうしてそうして欲しいのか
の「一番の願い・起因」を言わなくなります。
なぜ、笑っている方が嬉しいのか。
なぜ、会いたいのか。
なぜ、話したいのか。
なぜ、元気になって欲しいのか。
本当はそこが大事なんですよね。
笑っている方が嬉しいのは、
自分と一緒にいることで喜んでくれていると感じられるから
会いたいのは、
あなたに話したいことがたくさんあるから
話したいのは、
わたしの大切だと思うことを大切なあなたに知って欲しいから
元気になって欲しいのは、
あなたの苦しそうな顔を見るのが辛いから
とかとか。
本当は、どうしたいのか
何が嬉しいのか
伝えられるような言葉や会話を紡げるといいですね。
言葉や行動の裏側にある
心の奥に潜んでいる気持ちをだせるようになると
お互いの信頼関係も強くなっていく
と思います。